管理人が東京へ車で仕事に行っていた時の出来事。
仕事がようやく終わり、同僚と二人で環七に合流するための道を走っていた時のこと。
反対側の歩道をふと見ると、こちらに背中を向けて歩いている小学生がいる。
黄色い帽子に黄色いカバーをつけたランドセル。左手に何かを持っているのまで見える。近所の学校でよく見る小学生たちの登校時の姿そのものである。
助手席に座っていた同僚も見たらしく、
「おい、あれ・・・」と声をかけてきた。
「うん、小学生だよな。」
しかし時計を見ると深夜の1時過ぎ・・・・。
二人共違和感を感じたが、その小学生は普通にはっきりと見えている。
運転しているので前をみながらも横目で通り過ぎながらも見たのだが、半透明だとか、足がないとかいうのではない、また怖い顔をしているとかでもない。 昼間見る小学生となんら変わらない。普通に前を見て歩いている。ただ、その時間だけが不自然なのだ。
「何で?こんな時間に?」
同僚に声をかけたが、同僚は首を曲げてその小学生の姿を追い続けた。
もし、幽霊なら消えてもおかしくない。同僚に声をかけた。
「どう・・・? 消えた?」
「いや、公園の中に入っていった・・・。」
消えたわけでもない、血を流していた訳でもない。普通の小学生が登校時の姿で普通に公園横の歩道を歩いていただけなのだ。ただし時間は真夜中の1時だったが。