サンポール後藤さんの配信していた「酒のつまみ通信」からの内容の文字起こしです(現在配信停止中)ちょっと気になる話でした。
 サンポール後藤さんは関西でハウスクリーニング業を営んでいますが、以前務めていて現在同業者でもある社長さんから聞いた話です。 


夜中にかかってくる”いたずら電話”


 バイトから独立して自分で商売を始めたころ、社長にこう言われた。
 「後藤くんも、とうとう自分で商売始めたかあ。電話はもう引いたんか?色々とイタ電(いたずら電話)、かかってくんで〜。」

 今のところいたずら電話なんかはかかってこないから、社長の電話の引き方がおかしいんじゃないの?と思っていたら

 「俺も事務所に電話引いて始めの頃、気色悪いイタ電かかってきわぁ」と。

 ちょっと興味があったので「どんな電話ですか?」と尋ねたところ、社長いわく、嫌がらせで、毎晩夜中の0時きっかりに無言電話がかかってきたとのこと。
 その頃の社長は忙しかったから、毎日事務所で寝泊まりしていたが、夜中の0時にきっかり3日ぐらい続いたそうだ。

 4日目ぐらいにまた電話が鳴ったので、またかと腹を立てながら受話器をとったら、案の定、いつもの無言電話である。

 いつのならすぐにそこで受話器を置くところだが、よく聞いてみると、なにやら無言電話の向こうで音が聞こえる。
 何かと思い、耳を澄ますと、トントントンと何やら料理する音である。お母さんが料理している音らしい。部屋の音がかすかに聞こえる。
 そのうち、小さな音で、「◯◯ちゃ〜ん、電話で遊んだらだめよ〜。」という声が。
で、さっきより近いところで「はぁい」という声と、ゴロンと電話機が転がる音が。

 一回気になると受話器を切る気になれない。
 更に耳をすまして電話の向こうの音を聞いていると、なにやら様子がおかしい。今は夜中の0時なのに向こうの様子は昼間のような感じ。家事のトントントンという音。更に耳を済ますとTVの音も聞こえる。

 TVから流れている音をよく聞くとニュースが流れているらしい。
 アナウンサーらしき声が流れている。
「青森県に原爆が落ちました」と。「本日・・・青森に投下された原爆が・・・」

「えっ?何やこれ?」と思っていたら、急にゴロン!ガラガラガラと大きな音が聞こえた。

「うわっ!」と思って一旦受話器を耳から離し驚いていると、電話の向こうはまったくの静寂。

 もう一度受話器に耳を当てて耳をすまして聞いていると、なにも聞こえなくなった静寂な向こうから小さな声が。
「たつや・・・たつや・・・・」と聞こえる。

子供を呼んでいるようだ。その声が段々と近づいてきて、最後に電話のすぐそばで
「たつや!」と。

 そこでヤバイと思って電話を切った。
 社長いわく、「なぁ、気持ち悪い、いたずら電話やろう(笑)」と。
 ちなみに社長は、かたくなに霊とかオカルトの類は信じていないで、少しも怖がる素振りをみせなかったという。


 サンポール後藤さんは、そんな手の込んだいたずら電話などあり得ないし、未来からの音を受信するようなこともあるのではないかと思ったそうですが、霊やオカルト系の話をまったく信じない社長さんにしてみれば、単なる嫌がらせ電話の類になってしまいます。
 いや、逆に信じていない人の話の方が、より信憑性があっていいかもしれません。
 世の中には、このようにして埋もれている不思議な話が、まだあるのかもしれませんね。
 青森県に原爆・・・?まさかとは思いますが・・・。