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UFOはナチス・ドイツの秘密兵器なのか

 UFOの存在を語る説の殆どが、宇宙人の乗り物として流布されていますが、突拍子もない話に「信じられない」と思う人も多いことでしょう。宇宙人が地球にわざわざやってきて何十年も姿を見せないなんて・・・・。
 しかし、これがもし、本当の情報を隠すためのフェイク情報だとしたらどうでしょうか。真実を知られたくないがために偽の情報を流すということはよく使われる手段ですが・・・。
 今回は第二次世界大戦下のナチス・ドイツがUFOを開発していたのではないかという話を。

◆突如現れた謎の兵器

まずはこの話をご紹介。

 1945年の3月、アメリカ軍の爆撃機12機がドイツ上空で撃墜された。しかし、普通の撃墜のされ方ではなかった。元イタリア空軍技術情報部の責任者であったレナト・ヴェスコはその著の中でこの撃墜にふれている。

 「翼や方向舵のない円型のドイツ戦闘機が突然アメリカの爆撃機に近づき、彼らの飛行路の前をすごいスピードで通過した。通過した時、それは青い煙を数度発射した。数秒後、アメリカの爆撃機は火を噴き始め、次々と空中で爆発した。この時、ドイツの『ロケット』はすでに地平線の彼方へ消えていた。」

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 ヴルテンブルク上空で起きたこの事件。爆撃機編隊は主力グループから離れ、南バヴァリアへ向かっているところだった。
 レナト・ヴェスコ著『Intercept-but don't shoot』P134から

 この話は、スイスにいるフランス諜報員からのものをイタリアが解読。その情報がイギリスに渡り、戦後のドイツで探し出す秘密兵器の中で、イギリ諜報部はこの円形の飛行物体をトップに上げていたとのこと(未確認飛行物体=UFOという語が生まれたのは1951年の先)。
 この青い煙というのも気になりますね。エクスプローションガスともいうべきこの青いガスは、エンジンを異常燃焼させて破壊する原理がありそうです。実用化できそうですね。

◆消えた兵器と優秀な技術者たち

 ドイツが敗戦したと同時に、連合各国は、ドイツが開発していた様々な先進技術の争奪戦を繰り広げます。彼らは戦争中からドイツが超兵器
の数々を開発中であるという情報を掴んでいたのです。
 それは、Me262などの実用ジェット機のみならず、音響誘導弾、赤外線反応装置、ホーミング魚雷、パルスジェットエンジン、ロケット機、様々な空力技術、V1、V2などのロケットミサイル、太陽砲、音響砲、長距離ロケット砲(V3)、大陸弾道弾ミサイル等など。

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(左上)V-1ミサイル (左中)ルールシュタール X-4有線誘導式の空対空ミサイル
(左下)Me262に搭載されたR4Mミサイル (右)V−2ロケット


 いち早くベルリンに到着したソ連は、世界でいち早く人工衛星を打ち上げることができる宇宙技術を。アメリカは航空技術・宇宙技術を中心に情報と技術者を連れ去りました。
 その戦利品の数々が各国の戦後の技術開発に大きく関わったことは言うまでもありません。

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(左上)風力砲 (右上)ルフトカノーネ(音波砲)
(左中)A9(右中)宇宙空間爆撃機 ゼンガー計画機
(左下)Me262に搭載されたR4Mミサイルによる弾幕
(右下)Uボートから発射されるロケット弾


 イタリアの作家、ピーター・コロージモは次のように述べています。
 
「戦争が終わったとき、連合軍の人々は34万ものドイツの特許を手に入れ、20万の国際特許を没収したといわれている。その書類の値は現在でいえば数十億ドルになると計算されるが、多くは何千億ドルのものを稼ぎだすことができるものであり、実際的には値など付けられないものであった」と。

 その中でも噂されていた「円型飛行物体」の技術を押収するのは最優先でした。
 イギリス諜報部は元SS幹部(ヒトラー親衛隊)をできるだけ多く捕まえ、その秘密兵器の製造場所を特定します。そこには、確かに爆撃機にも耐えられる巨大な地下の秘密工場がいくつもありましたが、機械類も一切なく空っぽの状態だったそうです。科学者、テストパイロット、試作機、製造機械すら一切見つからなかったといいます。

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ドイツの優秀な技師たちをアメリカに連行するペーパークリップ作戦。
写真は渡米したドイツ人工学者達。消えた技術者たちも?

 実際に戦後、ドイツの技術者たちは米ソに連れて行かれ、ジェット機やロケット、そして宇宙開発競争に参加していくことになります。その中でもV-1、V-2の開発で最も知られているフォン・ブラウン博士はアメリカに渡りました。しかし、彼の上司であったヘルマン・オーベルト博士(ドイツのロケットの父といわれる)に言わせると、フォン・ブラウンより優秀な教え子はもっといたとのことなのです。それら優秀な科学者の大部分が終戦と同時に消えてしまい、それ以来、博士の所には何の連絡もないので消息が不明とのこと・・・。

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◆円型翼はナチス・ドイツではありふれた研究テーマ
 

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 この円盤型の飛行機は、初めてその姿を見るものには翼もプロペラもない突拍子もない形状ではありますが、ドイツの航空技術者たちにとっては、様々な翼の形状を研究していたのでさほど珍しいものではありませんでした。
 現在の戦闘機の主流である後退翼はもちろん、無尾翼も可変翼も前進翼もすべてこの時代にデザイン、研究がされていたのです。

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持ち去られたナチス・ドイツの航空技術は、戦後のアメリカに活かされることに。
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 これだけみたら完全にUFOですね(;^ω^)
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 昨今目撃されているUFOと言われている飛行物体も、実は似た形状のものはアメリカも開発はしているのです。

◆動力源の謎
 
 さて、ナチス・ドイツ時代に計画された様々な技術が、当時の世界各国の水準を凌駕するものであることは分かりました。航空技術においても一歩も二歩も先んじていたことも判明しました。そして、そのテクノロジーが米ソの航空技術の発展を押し上げ、さらに宇宙開発競争にまで重要な影響を与えていることも。
 しかし、謎がまだ残ります。目撃証言などを見ると、当時のスピードを遥かに凌駕しているのです。ベルX-1が音速の壁を超えたのは1947年の10月のこと。その前にナチス・ドイツの円盤型飛行物体は、本当にその何倍もの速度で飛行していたのでしょうか。
 あまりにも円盤型飛行物体だけが当時の航空技術を飛躍しすぎていると思えないでしょうか。何故
何十年も秘匿にしておく必要があるのか。
 この謎についても、解明できるとされている、とある噂が流れているのです。その続きは次回に。


<関連記事>
→ UFOか? B-17が遭遇した謎の飛行物体〜フーファイター
 
<参考文献>
『20世紀最後の真実』落合信彦著
『ナチス・ドイツの秘密兵器』白石光著
『Intercept-but don't shoot』 レナト・ヴェスコ著
ナチスの「超兵器」サイトさま
その他Wikipediaなど
 

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