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高松塚古墳の呪い?日本版ツタンカーメンの呪い

 七世紀末につくられたという高松塚古墳は、現在日本で発掘されている古墳のなかでも、最も古いものとして有名です。

 1970年の10月頃、地元の村人が生姜を貯蔵するための穴を掘ったところ、古い切石が見つかったことから1972年から本格的な調査、発掘が始まりました。
 古墳の中に描かれた婦人群像の壁画は、赤、黄、緑の色を見事に浮き彫りにし、日本でも最も歴史的価値のある遺産として、国宝にも指定され、学校の教科書にも掲載されていますので、誰でも一度は目にしたことがあるかと思います。

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 今回は、そんな有名な古墳にまつわる呪いの話を。「ツタンカーメンの呪い」の日本版のような話なのです。

 古墳の発掘が開始され、壁画が発見されたのは1972年3月21日のことですが、この発掘事業を推進してきた明日香村の観光課課長Mさんは、発見後から奇妙な感覚に見舞われるようになります。家族の話によると、Mさんは毎晩のようにうなされていた、というのです。
 そしてわずか2ヶ月後の5月21日。Mさんは、突然胸に痛みを覚えて倒れ、そのまま亡くなってしまいました。病名は肺ガンだったのですが、あまりのタイミングに村人たちは古墳の呪いではないかとささやき始めます。

  それからまた3ヶ月後の8月21日。発掘の手伝いもしたことがある、村内在住のKさんという女性が原因不明の死を遂げます。
 この女性は、朝に全身がだるいと苦しみだし、二日後に他界してしまいます。その最後は尋常ではなく、かけつけた医師も手の施しようがなかったとのこと。まず全身に紫のアザは突然でき、次に全身の力が抜け、立っていられなくなり腹のなかになにかがつまったような苦しみ方をして亡くなっていったとのこと。

 別の話では、彼女は古墳沿いに畑を持っており、拡張のために鍬で、地面を掘り返したところ、誤って古墳を削ってしまったことがあるからではないかいう話も。

 そして、三人目。Kさんが亡くなってちょうど一年後の8月21日。古墳発掘の資金集めに尽力していた自治会長が車に撥ねられ死亡したのです。
 自治会長を不幸にもはねてしまったドライバーは前をしっかりと見ていたにも関わらず、自治会長の姿が一瞬見えなかったと証言しています。衝突の衝撃はそんなに強くなかったにも関わらず、即死状態だったといいます。

 この三つの事件に関連しているは、21日ということ。そう、発掘された3月21日と同じ日なのです。

 四つめの事件は更に奇怪でした。発掘の際に最初に鍬を入れたNさんが、農薬を使って服毒自殺を図ります。
 この男性も最初のMさん同様、悪い夢にうなされると家族にこぼしていたそうですが、自殺の兆候はなく、この日も家族と共にTVを見て楽しんでいたそうです。しかし、その数分後に物置で自殺するという唐突な行動に出ます。しかも、警察ではNさんがどこから農薬を入手したのか手に入れた形跡がわからなかったとのこと。

 更に1974年1月4日。高松塚古墳の色彩壁画を修復するために、壁画の模写を続けていた画家のWさんが、またしても交通事故でなくなるという事件が起きます。この男性は、あの三体の婦人像を修復している途中で事故に遭ったとも、完成披露パーティーの帰りに事故に遭ったとも言われています。

 この五人の犠牲者が出て以降は、呪いは止まったのかのようになくなりますが、どこまで本当なのでしょうか。ツタンカーメンの呪いに関しては、現在では都市伝説の類で、呪いともいうべき亡くなりかたをしている人はいないそうですが。

 この古墳の所在地は「奈良県明日香村上平田4444番地」となっています。確かに縁起が悪いとは言われそうですね。
 一説によると、クレームのでない国有地に縁起の悪い「死に番」を付け、そのまま放置していたとも。また、高松塚古墳の被葬者は、未だ特定できておりませんが(この時代ではむしろ当たり前)、石室内から頭蓋骨が発見されていない事や、刀身の無い鞘だけの刀が埋葬されていた事から、当時、余程の怨念を持つとされる死者をこの古墳に「封印」したのではないかと言われています。
 調査では、盗掘された跡も残っているのに、多くの副葬品が手付かずで残っている所を見ると、もしかすると、盗掘者も・・・・・なんてことも気になります。

 

<参考文献>
「あの事件・事故に隠された恐怖の偶然の一致」二見書房より

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